「自分だけのコンセプトカフェを開きたい!」そんな夢を描いているあなた、素晴らしいですね。でも、その一方で「コンカフェの営業時間って法律でどうなってるの?」「深夜営業したいけど、何に気をつければいいんだろう…」と不安に思っていませんか?実は、コンカフェの営業ルールは非常に複雑で、「知らなかった」では済まされない罰則が待っています。
実際に、法律違反で営業停止になったお店は少なくありません。この記事では、コンカフェの開業や経営を目指すあなたが絶対に知っておくべき法律の基本から、罰金を科されないための具体的な3つのルールまで、専門的な内容をどこよりも分かりやすくお伝えします。
読み終わる頃には、法律に関する不安が消え、「これなら安心して開業できる!」と思えるはずです。
コンカフェの営業時間は法律でどう決まる?風営法と深夜営業の基本

コンカフェの開業準備、コンセプトや内装、キャストの衣装などを考えるのは本当に楽しい時間ですよね。しかし、その裏で必ず向き合わなければならないのが「法律」の壁です。
特に営業時間は、お店の売上に直結する重要な要素。この時間をどう設定するかは、あなたの店の営業スタイルをどの法律に準拠させるかで決まります。
まずは、その大元となる2つの法律の違いから理解していきましょう。ここを間違えると、後々大きなトラブルになりかねません。
「風俗営業(風営法)」と「深夜酒類提供飲食店営業」の大きな違い
コンカフェの営業形態を考える上で、まず理解すべきなのが「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、通称「風営法」と、その中にある「深夜酒類提供飲食店営業」という2つのルールです。名前だけ聞くと難しそうですが、ポイントはシンプル。
「お客様への接待をするか、しないか」で、どちらの許可・届出が必要になるかが変わってきます。この違いが、営業時間や営業スタイルそのものを決定づけるんです。
2つの営業形態
- 風俗営業(接待あり)
- 深夜酒類提供飲食店営業(接待なし)
この2つは全くの別物です。風俗営業は「許可」が必要で、警察の厳しい審査があります。
一方、深夜酒類提供飲食店営業は「届出」で済みますが、接待行為は一切できません。どちらを選ぶかで、お店のコンセプトや運営方針が180度変わることを覚えておいてください。
あなたの店はどっち?「接待行為」の有無が営業時間を左右する
「じゃあ、うちの店はどっちなんだろう?」と迷いますよね。その運命の分かれ道が「接待行為」の有無です。
この「接待」という言葉、実は法律で明確な定義があります。単に愛想よく会話するだけでは接待にはあたりません。
しかし、その境界線は非常に曖昧で、多くのコンカフェ経営者が頭を悩ませるポイントなんです。あなたの店がどちらに該当するのか、ここでしっかり見極めていきましょう。
判断のポイント
- 特定の客を特別扱いするか
- キャストが隣に座るか
- 客との遊興行為があるか
もし、あなたの理想とするお店がキャストとお客様が一緒にゲームをしたり、カラオケでデュエットしたりするような、より密接なコミュニケーションを重視するスタイルなら、それは「接待あり」と判断される可能性が非常に高いです。その場合は「風俗営業」の許可を取る必要があります。
原則24時まで?風営法許可が必要なコンカフェの営業時間
もし、あなたのコンカフェが「接待あり」と判断され、「風俗営業(具体的には1号営業)」の許可を取得した場合、営業時間は法律で厳しく制限されます。これが風営法の大きな特徴です。
自由に営業時間を決められるわけではないんですね。原則として、営業は深夜0時までと定められています。
せっかく盛り上がってきた時間帯に閉店しなければならないのは、経営者としては少しもどかしいかもしれません。
ただし、このルールには例外もあります。都道府県の条例によって、特定の地域では深夜1時まで営業が認められているケースもあるんです。
例えば、東京の新宿や大阪のミナミといった繁華街の一部がこれに該当します。開業を予定しているエリアの条例がどうなっているか、事前に必ず警察署の担当窓口(生活安全課)で確認することが、失敗しないための第一歩と言えるでしょう。
知らないと罰金も!コンカフェ深夜営業3つの必須ルール

「うちは接待なしで、深夜も営業したい!」そう考える経営者の方も多いでしょう。深夜帯は客単価も上がりやすく、大きな収益源になりますからね。
しかし、深夜0時以降に営業するためには、絶対に守らなければならない3つのルールが存在します。このルールを一つでも破ってしまうと、罰金どころか営業停止に追い込まれるリスクも。
ここからは、安心して深夜営業を行うための具体的なルールを詳しく見ていきましょう。
【ルール1】接待行為は厳禁!深夜営業で許される接客の境界線
深夜営業をする上で、最も重要かつ最も難しいのがこのルールです。「接待行為」をしないこと。
深夜0時以降にお酒を提供して営業する場合、それは「深夜酒類提供飲食店」という扱いになり、「風俗営業」とは明確に区別されます。そのため、風営法で定義される「接待」は一切許されません。
この境界線を曖昧にしたまま営業すると、ある日突然、警察の立ち入り調査で摘発される…なんてことになりかねません。
どこからがNG?「接待」とみなされる具体例
では、具体的にどのような行為が「接待」とみなされるのでしょうか。警察庁の通達では「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」とされていますが、これだけだと分かりにくいですよね。
例えば、カウンター越しに注文を取ったり、ドリンクを提供したり、一般的な会話をしたりするのは問題ありません。しかし、キャストがお客様の隣に座って長時間おしゃべりする、特定の客とだけ話し込む、一緒にゲームやカラオケをする、といった行為は「接待」と判断される可能性が極めて高いです。
お客様に「この子と話したいから」と指名させるようなシステムもNG。あくまで「飲食店」としての接客の範囲を超えるかどうかが判断基準になります。
トラブル回避のためのキャスト教育マニュアル作成のポイント
経営者として最も力を入れるべきなのが、キャストへの教育です。キャスト自身に悪気はなくても、お客様に求められてついNGな接客をしてしまうケースは後を絶ちません。
そうした事態を防ぐためにも、具体的なNG行為を明記したマニュアルを作成し、研修で徹底的に周知することが不可欠です。「お客様の隣には座らない」「特定の席に長時間留まらない」「連絡先の交換は絶対にしない」など、誰が見ても分かる具体的なルールを定めましょう。
また、お客様から無理な要求をされた際の断り方や、店長に報告するフローを明確にしておくことで、キャストが一人で抱え込まずに済む環境を作ることが、お店全体をリスクから守ることに繋がります。
【ルール2】深夜0時以降の酒類提供には「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必須
深夜0時以降にお酒を提供する場合は、必ず「深夜酒類提供飲食店営業」の届出を警察署に行う必要があります。これは「許可」ではなく「届出」なので、風営法の許可に比べれば手続きはシンプルです。
しかし、これを怠って営業すると「無届営業」となり、50万円以下の罰金が科される可能性があります。開業準備の忙しさで忘れがちな手続きですが、コンプライアンスの基本として絶対に押さえておきましょう。
手続きの重要ポイント
- 営業開始10日前までに
- 管轄の警察署へ
- 必要書類を提出
この届出は、あくまで「これからこういう営業を始めます」と警察に知らせるためのものです。審査が非常に厳しいわけではありませんが、書類に不備があったり、そもそも営業所の要件を満たしていなかったりすると受理されません。
事前にしっかりと準備を進めることが成功の鍵です。
届出に必要な書類と手続きの3ステップ
手続きは大きく分けて3つのステップで進みます。まずステップ1は「書類の準備」。
営業方法を記載した書類、営業所の平面図や照明・音響設備の配置図、住民票(法人の場合は定款や登記簿謄本)などが必要です。次にステップ2が「警察署への提出」。
お店の所在地を管轄する警察署の生活安全課が窓口になります。そしてステップ3が「受理・営業開始」。
書類に不備がなければ、その場で受理され、届出書を提出した10日後から深夜営業を開始できます。特に図面作成は専門的な知識が必要な場合もあるので、不安な方は行政書士などの専門家に相談するのも一つの手です。
注意!届出が受理されない営業所の要件とは
「書類を準備して持って行ったのに、受理されなかった…」という悲劇を避けるために、営業所の要件も確認しておきましょう。まず、お店の場所が「住居専用地域」にないことが大前提です。
都市計画法で定められた用途地域を確認する必要があります。また、店内の見通しを妨げるような高さ1メートル以上の間仕切り(パーテーションなど)を設置することはできません。
客室の内部がお店の外から見えにくい構造もNGです。さらに、明るさ(照度)にも規定があり、極端に暗い店内は認められません。
これらの要件は、物件を契約する前に必ず確認すべき重要なポイントです。
【ルール3】見落としがちな「青少年保護育成条例」の遵守
風営法や深夜営業の届出にばかり気を取られていると、意外と見落としてしまうのが「青少年保護育成条例」です。これは各都道府県が定めている条例で、青少年の健全な育成を目的としています。
コンカフェ経営においては、キャストの年齢とお客様の年齢、両方に関わってくる非常に重要なルールです。この条例違反も、厳しい罰則の対象となるため、絶対に軽視してはいけません。
18歳未満のキャストは深夜時間帯に働かせられない
まず、キャストの年齢についてです。労働基準法により、原則として18歳未満の年少者を午後10時から午前5時までの深夜時間帯に働かせることは禁止されています。
これはコンカフェも例外ではありません。たとえ本人の同意があったとしても、法律違反になります。
採用時には必ず年齢確認書類(住民票や免許証など)で生年月日を確認し、シフトを組む際も深夜時間帯に18歳未満のキャストが入らないよう、厳重に管理する必要があります。卒業を控えた高校生などを採用する場合は特に注意が必要です。
お客様の年齢制限は?18歳未満の入店時間ルール
次にお客様の年齢制限です。青少年保護育成条例では、多くの都道府県で保護者同伴であっても18歳未満の青少年が深夜時間帯(一般的に午後11時から午前4時)に飲食店などに出入りすることを制限しています。
つまり、深夜営業をしているコンカフェに、18歳未満のお客様を入店させることは条例違反になる可能性が高いのです。そのため、お店の入り口に年齢制限に関する表示を掲示し、年齢が疑わしいお客様には身分証明書の提示を求めるなど、徹底した年齢確認が不可欠です。
トラブルを未然に防ぐためにも、毅然とした対応が求められます。
もし法律を破って深夜営業したら?知っておくべき罰則とリスク

ここまで様々なルールを見てきましたが、「もし、うっかり破ってしまったらどうなるの?」という点が一番気になりますよね。軽い気持ちでルールを破った結果、大切なお店を失うことにもなりかねません。
法律違反には、懲役や罰金といった直接的な罰則だけでなく、営業停止や信用の失墜といった、経営の根幹を揺るがす大きなリスクが伴います。ここでは、その具体的な罰則とリスクについて、現実的な視点から見ていきましょう。
無許可・無届営業で科される懲役や罰金の重さ
法律違反の中でも特に重い罰則が科されるのが、無許可・無届営業です。接待行為をしているにもかかわらず風営法の許可を取らずに営業した場合、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方」という非常に重い罰が待っています。
また、深夜0時以降にお酒を提供しているのに深夜酒類提供飲食店営業の届出を出していなかった場合も、「50万円以下の罰金」が科されます。これらは決して軽い金額ではありませんよね。
違反と罰則の例
- 風営法無許可営業
- 深夜営業無届
- 名義貸し
これらはすべて刑事罰であり、前科がつくことになります。お店の経営だけでなく、あなたの人生そのものに大きな影響を与えかねないということを、肝に銘じておく必要があります。
「バレなければ大丈夫」という安易な考えは、絶対に禁物です。
「接待行為はない」は通用しない?摘発事例から学ぶ注意点
深夜営業のコンカフェが摘発される最も多い理由が、「接待行為」です。経営者側は「うちは接待はしていない、あくまで飲食店だ」と主張しても、警察が客観的に見て「これは接待にあたる」と判断すれば、無許可営業として摘発されてしまいます。
例えば、私服警官が客として来店し、店内の様子を調査する「内偵調査」は頻繁に行われています。その際に、キャストが特定の客の隣に長時間座っていたり、一緒にゲームに興じていたりする現場を押さえられれば、もはや言い逃れはできません。
過去の摘発事例を見ると、「お客様に求められて断れなかった」「キャストが勝手にやったこと」といった言い分は一切通用しないことがわかります。キャストの行為は、すべて経営者の監督責任とみなされます。
だからこそ、日頃からのキャスト教育がいかに重要か、お分かりいただけるかと思います。お店のルールとして「接待行為の禁止」を明確にし、それを守らせる仕組みを作ることが、摘発リスクを回避する唯一の方法なんです。
一度の違反で営業停止も!失う信用の大きさ
罰金や懲役といった刑事罰以上に、経営者にとって怖いのが「営業停止命令」という行政処分です。悪質な違反が発覚した場合、数ヶ月単位での営業停止を命じられることがあります。
その間の家賃や人件費は発生し続けますが、売上はゼロ。お店の存続そのものが危ぶまれる事態です。
さらに、一度でも摘発されれば、その事実はニュースやSNSであっという間に拡散されます。せっかく築き上げてきたお店のブランドや評判は地に落ち、お客様やキャストからの信用も失ってしまうでしょう。
一度失った信用を取り戻すのは、容易なことではありません。たとえ営業を再開できたとしても、以前のような賑わいが戻ってくるとは限りません。
「あの店は危ない」「法律を守らない店だ」というレッテルを貼られてしまえば、経営を続けていくことは極めて困難になります。目先の利益のためにルールを破る行為が、いかにハイリスク・ローリターンであるかを理解しておくことが大切です。
これで安心!コンカフェ開業・経営のための法律遵守チェックリスト
ここまで、コンカフェの営業時間に関する法律やリスクについて詳しく見てきました。少し不安になってしまったかもしれませんが、大丈夫です。
ルールを正しく理解し、やるべきことを一つひとつクリアしていけば、何も怖がることはありません。最後に、あなたが安心して開業・経営に臨めるよう、これまでの内容をまとめたチェックリストを用意しました。
このリストを活用して、ご自身の状況を確認してみてください。
開業前に必ず確認すべき3つの法的ポイント
お店のコンセプトや内装を具体化する前に、まずは土台となる法的なポイントをクリアにしておくことが成功への近道です。物件を契約してから「この場所では許可が取れない…」なんてことになったら、目も当てられません。
開業準備を始める最初の段階で、以下の3つのポイントを必ず確認しましょう。
開業前チェックリスト
- 営業形態の明確化
- 出店エリアの要件確認
- 物件の構造チェック
まず、接待をするのかしないのか、営業形態を明確に決めます。次に出店したいエリアの用途地域や、地域の条例を確認。
最後に、物件の内部構造が風営法や深夜営業の要件を満たしているか(見通しを妨げるものがないか等)をチェックします。この3つが、すべての基本となります。
営業形態に合った許可・届出は済んでいるか?
ご自身の店の営業形態が決まったら、それに合った手続きを進める必要があります。どちらの手続きが必要なのか、ここで改めて整理しておきましょう。
この選択を間違えると、すべてが無駄になってしまう可能性もあります。ご自身の状況と照らし合わせて、最終確認をしてください。
あなたの店はどっち?
- 接待あり→風営法許可
- 接待なし・深夜酒提供あり→深夜営業届出
- 接待なし・深夜酒提供なし→飲食店営業許可のみ
キャストがお客様の隣に座ったり、一緒にゲームをしたりするなら「風営法許可」が必要です。カウンター越しの接客のみで深夜0時以降もお酒を出すなら「深夜酒類提供飲食店営業の届出」。
もしお酒を提供せず、深夜営業もしないなら、保健所の「飲食店営業許可」だけで問題ありません。
専門家に相談すべき?行政書士に依頼するメリットと費用
ここまで読んでみて、「手続きが複雑で、自分一人でやるのは不安だ…」と感じた方もいるかもしれません。そんな時は、風営法関連の手続きを専門とする行政書士に相談するのも賢い選択です。
もちろん費用はかかりますが、それ以上のメリットもたくさんあります。自分でやる場合と専門家に依頼する場合、それぞれの特徴を理解して判断しましょう。
行政書士に依頼する最大のメリットは、時間と手間を大幅に削減できることです。複雑な書類作成や図面の準備、警察署との折衝などをすべて代行してくれます。
これにより、あなたは経営者として本来集中すべき、お店のコンセプト作りやキャストの採用・教育といった業務に専念できます。費用の相場は、深夜酒類提供飲食店営業の届出で10万円前後、風営法の許可申請となると20万円~40万円程度が一般的です。
確実かつスムーズに手続きを進めたいのであれば、専門家の力を借りる価値は十分にあると言えるでしょう。まずは無料相談などを利用して、話を聞いてみることをお勧めします。



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